Rayを釣りたくて III

フロリダ沖に降り注ぐ栄光の光の中で舞い踊るトビエイを釣り上げる事を望むブログ。スポーツナビ+閉鎖に伴ってIIIとなって引っ越しました。旧記事で画像がほしい記事があればコメントいただければ、気づき次第対応します。

こうなることはわかってましたよ、マイヤーズさん

 週末に恵比寿のMLBカフェで行われた、私が参加していたファンタジーベースボールのリーグの表彰式兼忘年会に出席してきました。

 ちなみにファンタジーの成績は10チーム中3位。こんなもんかなぁというところでした。獲得した選手ではBautista、Ortiz、Kershaw、Saleらが活躍した一方、Napoli、Bruce、Zimmerman、Balfourらが期待を裏切る感じになりました。選手の成績の予想は難しいですな。。。

 そこでTBファン代表(?)として参加していた私に皆が揃って聞いてきたことはMyersが復活するのかどうか、と言う点でした。確かに私としても気になるところではあります。

 さて、昨年の彼の分析記事では二年目のジンクスにハマるとして予想し、最終的にはそれをさらに下回るような結果が出てきました。詳しくはリンク先の記事を参照してください。

(参考1:驚くほどすごい選手なのか?~Wil Myers編~)

(参考2:シーズン前予想 答え合わせ編 とおまけ)

 想定外だったのは怪我したこと以上に、パワー面で多少成長を見せると予想したものの、実際にはパワー面のパフォーマンスが低下してしまったこと。やはり2012年と13年の活躍がフロックだったようにも見えてしまいますね。もっとも、周囲の援護不足の様なチーム事情によるところや、怪我による影響もあると考えられます。

 そういうことも鑑みて、今年の彼の数字を見てみて、さらに来年の成績の予想までしてみようかなぁと思います。結果は10か月後にはわかります。

 まずはここから見ていきましょう。昨年の使いまわしなので、13年のAAAの数字も併記しています。

 試合数、打席数については怪我で半年休んでいたこともあり、昨年とほぼ同様の数字になりました。しかし、安打数は3/4に減り、本塁打は半減しました。この2点が全てを物語っていると言っても過言ではないのですが、他の数字も見ていきましょう。

 昨年から比較して四球数、三振数は横ばいです。つまり、選球眼等の問題ではないといえるかと思います。打点は急降下。これは得点圏打率や打順がうんぬんよりも、単純に打てなくなったことが問題だと思います。盗塁は企図数が一緒で、成功数が1つ増えました。これは悪いことではないですが、せいぜい7つの企図数では大勢に影響はないと思います。

 打てなくなった結果が最も良くわかる形がこれですね。打率が急降下、パワーも急降下。結果、OPSは強打者→打てない人という状況。これはおそらく飛ばない統一球のせいですね(大嘘)。一方、三振率、四球率には大きな変動はなく、安定していることが良くわかります。AAAからも傾向が変わっていないことは好印象ですね。

 WAR、RC系列、wOBA等の総合指標では軒並み成績を落しています。これらはなんだかんだ言って「運を含めて残した結果によって上下していく指標」ですから、打率も長打率も急降下した結果、下がるのは当然と言えます。出塁率にも左右される私が勝手に作った指標P/Oでも平均→レギュラー失格と言う数字が出ています。一方P/PAではわずかに下がったものの、昨年とは大きく変わらない成績が出ていて、打席でのアプローチは大きく変化した訳ではなさそうだと言えます。

 と、ここまで材料が揃えばコイツの出番となります。私含めごく一部の人間大好き、BABIP。13年と14年と比較すると.362→.286と急降下。これが諸悪の根源その1でしょう。が、これは予想が出来たことでした。私が打率でほとんど正解を出したことからもわかるでしょう。なぜかと言うと、単純に13年の.362が高すぎる、ということではなく、13年のxBABIP.309と比較した場合、あからさまに高すぎる数字となっているからです。これが平均程度に戻るだけで打率が急降下することが予想できたのです。ちなみにこれでもLuck(xBABIP-BABIP)は+0.002と平均程度ながらプラスの数字で、決して不運な方に振れた訳ではないことがわかります。

 もう一つの諸悪の根源がHR/FB。長打力の方です。これが15.8%→7.0%と急降下。これにより長打も減ったことがわかります。また、LD%も20.2%→15.6%と減少しています。一方GB/FBで見てみるとこちらは1.36→1.33とほとんど変化がなく、ゴロ系であることは変わっていません。

 そのため、パワーが減る→純粋に長打が減る。LD%が下がる→純粋に良い当たり、安打性の当たりが減る。と言うことにつながるのです。おそらく打席でのアプローチは変えてないのに、きちんと球を捉えられなかったのではないかと思います。彼への攻め方が変わったとか、そういうところもあるのでしょう。三振率が変わらず高いところもあり、非常に難しい問題ではありますが。

 ただ、やはりパワー面では期待されるべきところは多いです。HR/FBが15.8%も決して図抜けて高い訳ではなく、各球団1人はいるだろうレベルです(規程打数以上で14年はリーグに23人、13年は34人)。彼には本当はそれくらいを期待したいところではあるのですが…やや厳しいかも、と言うのが今の私の感覚です。

 と言う訳で、お待たせしました。2015年のMyersの成績を予想してみたいと思います。今年は昨年からちょっとだけ改良した野手成績予想システムseriseri Ver1.3(と言う名のただの計算機)を使ってみました。

打席数559(135試合出場換算)

509打数111安打 本塁打13 四球50 三振140 二塁打30 三塁打1

.218/.288/.358 OPS.646 wOBA.286

 こんな数字が出てきました。この根拠なのですが、まぁパワーはさすがに14年よりは上がって欲しいという希望と、運はさすがに下がってしまうかな、と言う思いが混在しています。今回、Luckに関しては-0.02と予想しています。一方LD%も今年ほど悪いのは難しいと考えてちょっと上昇、という感じの数字となります。が、それでこの程度の数字ですからちょっと厳しいなぁと考えています。これを良い意味で裏切ってくれることを期待して、今日の記事はおしまいにしようかと思います。

☆本日のおまけ その1

 Kevin CashがTBの監督に就任しました。Ivanezが辞退したことで、最終的にD.Wakamatsuとの一騎打ちになりましたが、TBのOBでもあり、呪術師でもあるFranconaの愛弟子でもあったCashが採用されました。ようやく監督も決まり一安心というところです。しかもCashはFranconaと長いことやっていただけに、SABR系にも精通しているでしょうし、人心掌握もできるはず。そういう意味では良い意味でMaddonの作った雰囲気を維持してほしいところです。まだまだ若い青年監督に大きく期待したいですね。

 …にしてもいくら貧乏だからって、監督の名前を「現金」にしなくても…まさかそこが決め手になった訳じゃないですよね??(笑)