結果的に一番優秀な成績を残すんじゃないのか？ David DeJesus

　パークファクターの話は一旦置いときます。これ以上深入りするのは大変だからです。え？データの打ち込みが大変なだけだろうって？その通りだとは言いたくありません。

　と言う訳で今日のターゲットはDavid DeJesusとしましょう。彼については獲得した際に以前2度にわたって獲得理由を考えてみました。その結果、便利屋的に起用できる外野手で、かつ高出塁率であること、そしてP/Oが高く、いやらしい選手であることを挙げました。

　彼がその後TBでどのような成績を残したか、そして多くの外野手が整理された今年、どのような役割を期待されるかを考えていきたいと思います。

　と言う訳で早速彼の成績を確認していきましょう。

□01

　04年以降基本的にレギュラー級として起用されてきましたが、これだけ見てもこれと言った特徴は無い選手です。14年は7月に左手の負傷により離脱、04年以降最少の83試合出場に留まりました。

□02

　いわゆるスラッシュラインの三点セットで確認すると、打率は上手く行けば3割超、悪いと2割5分弱というところで結構振れ幅があります。しかしながら出塁率はおおむね3割4分を超えていて、出塁力の高さはかなりの物があると言えます。特にここ近年急激にBB%が高くなっていて、打率の低さをカバーするようになってきました。但し、その弊害というか、K%も上昇していて、これにより打率が下がっている(運要素が一定でも、BABIPにカウントされる打数は減るが、打数自体は減らない)、とも言えるかもしれません。ここら辺はどっちつかずなところがあり、良いバランスを取らないと結果的に高出塁率は求められません。逆に一切三振しなければ、BABIP=打率になる訳で、平均的なBatted Ballであれば常に3割近く打てるということになりますね。…四球なければ出塁率もその程度ですが。。。

□03

　雑多なものを詰め込んだ感じですが、注目はまずwOBA。ここまで見てきたTBの選手には無いようなそこそこの数字が出ていて(苦笑)、平均を超える攻撃力を持った選手だと言えます。本塁打や打率の割に…という感じですが、これこそが彼の持ち味=OAKやCHCやTBをうろうろしている理由でしょう。その割にWARがイマイチなのは守備も走塁も平均レベルかそれを下回るくらいしかないためで、外野3ポジション守れて、足も速い割にはちょっと惜しい感じの能力ではあります。

　それからP/Oは非常に高いレベルで推移しています。5.9位であればほぼ間違いなく狙えるレベルで、パワーレスな打者にしては珍しい打者ではあります。これらのことから近いタイプはForsytheと言えるかもしれませんね。…逆に言うとForsytheにはこれくらいの成績を求めたい、と言うことでもありますね。それにしても14年、規定打席未満とはいえP/O6.28はかなり優秀ですよ。イメージ的にはリーグ21位くらいのValbuenaやDozier並みだと言えます。…微妙(笑)OrtizやJose Abreu、Brandon Mossよりも上位と言った方がしっくりくるかもしれません。

□04

　最後に打球傾向を見ていきましょう。見れば一目瞭然ですが、LD%がやや高めのゴロ系の打者です。そのためxBABIPも高めの数字を記録できています。HR/FBは平均よりも低目な値で、フライの少なさと相まって本塁打が少ないことの理由づけになっています。Luckについては結構大きく振れ回っていますね。ちなみに08年はリーグ最高xBABIPを記録しましたが、Mauerに首位打者を獲られています。もっとも運が良くても三振率は高く、パワーも無いので首位打者を獲るのは難しいかもしれません。

　と言うところまで見てきて、彼がかなりの実力の持ち主だということが分かりました。今季TBではフルシーズン働いて、DHや外野3ポジションをあちこちうろうろすることが求められるでしょう。一方で、トレードのうわさもあったり無かったりしますが、個人的にはがっつり働いてもらいたいところです。と言うのも予想ではこんな数字が出てきたからです。想定としては途中出場込で110試合強の出場試合数のイメージです。

416打数111安打　本塁打8　四球46　三振79　二塁打28　三塁打3

.267/.340/.406　OPS.746　wOBA.329

　個人的にはForsytheやKiermaierくらいの成績のイメージだったのですが、Zobさん、As.Cabrera、Loneyよりも高いOPSとwOBAになりました。これくらいやってくれれば本当頼りになる選手です。逆にこれだけ打てれば110試合の出場に留まらない可能性もありますね。

　と言うところで今日はここまで。