Rayを釣りたくて III

フロリダ沖に降り注ぐ栄光の光の中で舞い踊るトビエイを釣り上げる事を望むブログ。スポーツナビ+閉鎖に伴ってIIIとなって引っ越しました。旧記事で画像がほしい記事があればコメントいただければ、気づき次第対応します。

Rodneyが輝いたWBCだった

 WBCドミニカ共和国の優勝で終わりました。もともとドミニカが強いのはわかってましたが、やっぱりラテン気質の国だけに、一度モチベーションが落ちてしまったり、とちょっとしたことで自慢の打線が止まう、投手陣が支えきれない、そんなチームでした。逆にノリノリになると手が付けられなくなるのはいつものこと。。。

 そのドミニカ共和国に、防御率0.60(リリーフ歴代最高防御率)・48セーブ(シーズン球団記録)・74.2IPで76三振を奪う一方でわずか15四球という怪物的な成績を引っ提げて乗り込んだ一人のクローザーがおりました。

 そう、TampaBay Raysの誇る、日に焼けすぎたパパイヤ鈴木ことFernando Rodneyです。

 彼の投球は非常にシンプルです。100mphに迫る速球に急降下をするチェンジアップ。このコンビネーションだけで恐ろしい勢いで三振を奪います。

 彼の課題と言えば間違いなくそのコントロールでした。2011年は32イニングで28四球という凄まじいまでの個数をはじめ、BB/9が3.5を割ったのはわずか1シーズンという数字が物語っています。しかしながら、TampaBayに来た2012年はなぜか覚醒。BB/9=1.81と及第点どころか満点花丸をつけられる成績でした。

 ついでにもともとフライ系投手で被本塁打が多い投手でもありましたが、プエルトリコ代表Jose Molina(あのYadierの兄貴)による力?でGB/FB2.36をマークし、HR/FB4.4%と幸運にも恵まれたもののわずか2本塁打に抑えました。

 あまりにも彼は幸運に見舞われていたため、今年の成績は落ちることが予想されます。しかしながら、彼は今年最初の大仕事でとてつもない成績を残しました。

 8試合7.1回と全試合を投げ切り、無失点。試合完了8、1安打3四球8奪三振、そして7セーブ。

 昨年の投球をそのまま引き継いだような完璧な投球を魅せました。MVPこそ主砲のCanoに譲りましたが、それに準じると言っても構わないでしょう。

 これはひょっとすると、今年のRodneyもやってくれるかもしれません。別にいいんです。昨年ほどの、怪物級の成績を残してくれなくても。与四球さえ急増させなければそれなりのクローザーとして、年間75試合、35セーブ、防御率3.00くらいを残してくれると信じています。もっとも今回はめんどくさい数字を使った予想をしている訳ではないので、全く根拠がなく、完全に主観によるものです。(もっとも防御率もセーブも試合も状況次第だしね。。。)

 さて、Rodneyと言えば、で日本でもお馴染みになったボルトのマネみたいなフィニッシュ。実はアレ、一番輝かせる選手は今年FAでHOUに移籍した、昨年までのTBの主砲、Carlos Pena選手です。なぜかって?それはあのポーズを決めたRodneyにいち早く駆け寄り、「どこに向かってやるんだ?」とにこやかに話、Rodneyが「あそこだ」と答える、そんなやり取りが毎試合繰り広げられるからです。人の良いドミニカン同士の心温まるひと時で、なぜかそれは毎試合毎試合繰り広げられ、そこまでが一つのシーンとなっているのです。惜しむらくは、Penaは昨年の悲惨な成績が災いし、WBCドミニカ共和国代表には選出されませんでした。選出されていたら、お馴染みのシーンがドミニカ共和国のユニホームで見れていたかもしれません。