Rayを釣りたくて III

フロリダ沖に降り注ぐ栄光の光の中で舞い踊るトビエイを釣り上げる事を望むブログ。スポーツナビ+閉鎖に伴ってIIIとなって引っ越しました。旧記事で画像がほしい記事があればコメントいただければ、気づき次第対応します。

新たなフェーズに入ったことを内外に示したトレード

 例によって久しぶりで申し訳ございません。Seriseriです。いやはや、忙しいこと忙しいこと。海外出張とか入ると大変ですね。

 そんなわけで今回はちょっととりとめもない感じで書いていきたいと思います。読みにくいとは思いますが…。

 さて旧聞になりますが、チームの大切な、本当に大切な選手であった、Evan LongoriaがSFにトレードされていきました。トレード相手はDenard Span、Christian Arroyo、Stephen Woods、そしてMatt Krookの4名でした。

 あり得ないトレードだと思っていたので、それなり以上の衝撃を私にはもたらしましたし、チームのコア中のコアの選手を放出することになったので、大変がっかりです。一応01年からTBファンということになっている私ですが、やはりよく見るようになったのはなんだかんだ(語学力や情報の入り方の関係上)06年以降でしたし、3番サードLongoriaの占める割合はやっぱり段違いで大きなものなのです。少なくとも彼が引退までTBにいて、3番目の永久欠番になって、ということを半ば確信といえるほど、日常になっていたのです。

 冷静になってみれば、どうみても再建期のチームにおいて、(チームにしてみれば)高額なLongoriaの契約は負担でしかなく、放出はやむなしというところではあります。でも私はLongoria晩年(5年後とか6年後)に、再建が済んだTBがワールドシリーズ制覇からのLongoria引退みたいなそういうストーリーを描いておりました。そうやってTBの美しい物語が完結するものと強く思っていたのです。

 というところで終わるときれいなんですけどねー。Seriseriが数字を使わないのはあまりにも不自然なので、ちょっとだけ。

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【今回は完全に結果論です。あくまでTBの戦いの原理を求めて(笑)後付けでお話ししていくものです】

 Rays前年の07年から今年までを並べてみました。グレーはリーグの平均得点(=リーグの平均失点)です。赤はTBのチーム失点数で青は得点数です。横軸は見ればわかりますが、年度ですね。

 この間TBがプレーオフに出たのは4回。08年、10年、11年、13年です。いずれの年も得点はリーグ平均を上回っており、失点は下回るという質の高い年でした。逆に片方でもそうではない年はプレーオフに出れていないというわかりやすい傾向です。

 この間をSeriseri流にいくつかのフェーズに分けて考えてみようと思います。

①Devil Rays時代:チームの暗黒期ではありますが、06年にフリードマン就任、06年ドラフトでLongo、07年ドラフトでPriceを獲得するなど、地道に力をつけてた時期

②08年~:Rays第一回黄金期。08年に関しては実は大いに運がよかったと認識しているが、いずれにせよ毎年のように新しい先発投手が出てきて戦力になるなど、蓄えていた力を存分に発揮してきた時期。

③15年~:フリードマン/マドンがチームから離れ、シルバーマン体制に。このあたりから、蓄えていた力が目減りしてきた。うまくすれば他球団の隙をついてプレーオフに進出できるチャンスを伺うために、パッチワークで選手を継ぎ接ぎしてきた。結果的にプレーオフ進出はならず、一方で本格的に再建に舵を切った訳でもない、中間期。

④今から:Longoriaを放出したことで本格的に再建期に入ることをチーム内外にアピールしている時期。ここから数年以上、雌伏の時が待っている。

 こんな感じでしょうか。それぞれのフェーズの間について、議論の余地があると思うので、ちょっと持論を。(どうでもいいですが、Seriseriは大学時代の専攻が事実上歴史学だったので、結果論といわれようがなんだろうが、歴史をきちんと分類して考えることは好き。)

 まず①と②の間。ここは非常に鮮烈な印象を残したフェーズの切り替えだったので、基本的に異論はないものと認識しています。Longoria以外にもBartlet、Aki、Shields、Garzaらフレッシュな顔ぶれが活躍して、まさに新世代という感じでした。

 ②と③の間については議論が起こるでしょう。というのもTBが最後にプレーオフに出たのが13年。14年にプレーオフを逃した責任をとってフリードマンの辞任という見方もできてしまうからです。だから14年から③のフェーズではないのかという考え方も当然あると思います。

 ではなぜ、ここで15年からとしたのか。一つはもちろん先に書いたフリードマンの話もあり、シルバーマン体制の初年度で区切ったこと。もう一つが14年自体が13年の流れを汲んでそのまま突っ走った結果、プレーオフを逃しており、黄金期最終年と認識した方が継ぎ接ぎで何とかする1年目とするよりも個人的には納得いく結果だから、ですね。

 というのも13年と14年は主力を見てもらえればわかりますが、ほぼ変わらずという状況でした。野手はDeJesusやKelly Johnson、Luke Scottくらいが変更された点ですし。まぁ負けが込んできてPriceが放出されましたので、そこから…ということも言えるかもしれませんね。

 ですので、勝てなかったけど、13年の流れを汲んでいる14年、黄金期の終わりの年として認識するのが良いのかなと。

 次に③と④の間。ここは余計なフェーズの入れ替えは不要ではないかという意見もあるかと思います。すでに③で再建期に入っていたのではないかという考え方です。これについても私は否定的。それはやっぱり今年までは明確にTBが勝ちに行っていたと認識しているからであり、今年も積極的な補強を行っている事実がありました。3年間結果が伴わなかったので、ここで区切りとなったのではないでしょうか。正直このスタイルで結果が出ていたら(例えば今年プレーオフ出れてたとか)、Longoの放出もなかったでしょうし、このスタイルでもう少し勝機を伺っていたかもしれませんね。

 結果がでなかったことで(あとは他チームの様子もうかがって)、表立って堂々と再建に舵を切ったというところでしょう。我慢したのが3年というのもまぁ良いところじゃないでしょうか。資金力が低いTBでは継ぎ接ぎで巨大戦力を維持できるようなチームではない以上、どこかで再建ということは必要ですし、逆にこのまま続けてもズルズルと戦力が漸減されてしまうのが目に見えてますので。

取り留めないけど、今日はこんなところで。基本的に私はチームについている人なので、Longoいないから應援しないとか、ブログ辞めるとかは考えておりません。しばらくTBはつらい時期があると思いますが、頑張ってほしいですね、はい。Good Luck Longo in SF!!! Good Luck Rays, till fish the ray of glory!!!なんてね。

 それではみなさま良いお年を。