もっともアウトがとりにくい打者は誰?その2 投高打低は統一球のせい?
本記事は以前作った新指標Pitch/Out(P/O)に関しての議論の続きとなります。以前の記事を読まれている前提で進めますので読んでない方は以下のリンクから以前の記事をご確認ください。
・もっともアウトがとりにくい打者は誰?
・もっとも効率よく野手を打ち取る投手??
・もっとも効率よく野手を打ち取る投手? その2
・もっとも効率よく野手を打ち取る投手は?その3 救援投手は球数なんか数えちゃいない
タイトルを見るととうとうNPBに手を出したか、って思われそうですが、本件は完全にMLBの議論です。期待された方、申し訳ございません。でも読んでも損はしない内容にしてあるはずです。
さて、本題に入ります。P/Oについてです。P/Oの現時点での最大の弱点はサンプル数が絶対的に不足していること。なので投球数の記録がFan graphs上にある02年以降のP/Oを調べてみようと思い、過去数年間の打者のP/Oを調査しておりましたところ、面白いことに気が付きましたので、本題から少し外れるのですが、数字から見えることを確認していきたいと思います。
以前の記事では打者は投手に比べるとP/Oに実力によって数値が左右され、いわゆる「運」の要素や、勝利には直接貢献できない指標ではないことを指摘しました。その後の調査では投手のP/OはBB/9の値が小さく、かつK/9も小さい、さらにBABIPも低い(運にも恵まれた)投手が最少の値を出す、ということがわかってきました。
では実際に打者はどうなのか、というのを、とりあえずサンプル数を多く集めてみたのです。
過去6年分(12-07年)の記録をご覧ください(長くなることをご了承ください)。
12年
11年
10年
09年
08年
07年
これだけではわからないのでそれぞれを0.1刻みのヒストグラムにしてみます。
07年
08年
09年
10年
11年
12年
おまけで全部を重ねた物を示します。
まず一つ言えることはサンプル数が多くなるにつれて、当初は山のギザギザが多く傾向が見えにくかったにも関わらず全部をひとまとめにすることによってまさに正規分布に近い傾向が見えることがわかります。…もっともこれって同じ人を複数回カウントしてたりするのですが…。一応全体的な傾向としては正規分布に近い形の分布をしている、ということがわかりますね。
…文章はほとんどないのにとてつもなく長くなってしまったので別の記事にします。もしここで私が言いたいことに気付かれた方がいらしたら…是非手を挙げてみてください。
☆本日のおまけ
TBはなんだか不調ですね。問題は得点圏打率の低さにあるのは疑いようのない事実ですが、気づいたらNYYやBALよりもTORが近くにいるという恐怖。MyersやColomeなど若い選手が多く昇格し、まさかの再建!?なんて恐怖を抱きます。それでもPriceが肩、Niemannも肩、Cobbは打球直撃によって、主軸になるはずの投手が揃ってローテにいないのでは仕方がないのかもしれませんが。。。