Rayを釣りたくて III

フロリダ沖に降り注ぐ栄光の光の中で舞い踊るトビエイを釣り上げる事を望むブログ。スポーツナビ+閉鎖に伴ってIIIとなって引っ越しました。旧記事で画像がほしい記事があればコメントいただければ、気づき次第対応します。

オカルトの検証 ~NFLとMLB~

 さて、突然ですが、私はプライベートの活動でフラッグフットボールというスポーツのチームでこれを楽しんでいます。フラッグフットは簡単に言うと接触を禁止したアメフト。タックルで相手を止める代わりに腰に付けたフラッグと呼ばれる布を引き抜くことで相手の進撃を止めます。細かいルールは色々ありますが、老若男女問わず楽しめるように改良されたアメフトの簡易版とでも言えます。

 私の所属しているチームはもともとNFLのファンクラブから派生したもので、どこかの企業に属するアメフト経験者を集めたチームとはちょっと違っています。その分、飲み会とかになるとNFLMLBNBAなど様々な(アメリカンな)スポーツの話題で盛り上がることになります。そんなある日の飲み会の事、先輩が面白い仮説を上げていたのでそれの検証をしてみたいと思います。そのいかにもオカルトな仮説とは…「同じ都市をフランチャイズにするチームでMLBが強かったチームはNFLが弱く、MLBが弱かったチームはNFLが強い、NFL-MLB反比例説」というものでした。確かに考えてみれば最近の例だとPittsburghではSteelersの王朝が終焉すると入れ替わりにPiratesが20年にも及ぶ長い長い負の連鎖から抜け出しましたし、BaltimoreではRavensがスーパーボウル制覇してから成績が落ち込み、ドアマットだったOriolesは強豪チームへと変貌しました。St. Louisでは相変わらずCardinalsが強い一方、Ramsの成績は低迷していますし、SeattleではMarinersは試行錯誤の積極補強なのに強くなれない中でSeahawksはNFLの強豪チームです。Tampa Bayでもちょうど一時強かったBuccaneersが弱小化したのと入れ替わるようにRaysが強豪チームへと変貌しましたし、DetroitではTigersが君臨する一方、Lionsは低迷しています。HoustonでもTexansは有数の強豪チームになったのは2000年代半ばで、ちょうどAstrosが低迷を開始した時期と一致しています。これほど多くの事例があるだけに、ちょっと検証してみる価値があるのかな、と思うようになりました。

 今回の検証はまず、NFLMLBがともにフランチャイズとしている都市をリストアップするところから始めます。補足として、Colorado Rockiesのフランチャイズ都市をDenverと同都市、New England Patriotsのフランチャイズ都市をBostonと同都市、Texas RangersのフランチャイズをDallasとします。多少ズレがあったりしますが、ほぼ一緒と考えることとします。また、ChicagoはNFL1球団(Bears)に対してMLB2球団(Cubs、White sox)なのでカウントから除外し、New YorkはNFLMLBも2球団なので、NFLAFC(American Football Conference)のJetsとALのYankeesを組み合わせ、NFC(National Football Conference)のGiantsとNLのMetsを、少々強引ではありますが組み合わせることにします。

 そのような条件にするとマッチする球団は以下の24通りになります。

 さて、とりあえずのサンプル数を確保するためにこれらの球団の過去10年(2003-2012年)の勝敗を調べ、勝率で散布図を作成し、相関の有無を調査します。

 表は長いので記事の最後に載せますのでそちらをご確認ください。結果の散布図をご確認ください。

 これを見ていただければ、全く相関が無い、無相関であることが一目瞭然です。やはり、オカルトな仮説はオカルトなままで終わってしまう、ということが非常に良くわかる例となってしまいました。言われてみれば確かにNFLが強いからMLBが弱いとする科学的根拠は全くないので至極当然と言われれば当然なのですが…。

 という訳で今日の数字遊びはこれにて終了としたいと思います。最後に参考として長ったらしい先程の表を載せておきます。左から勝ち、負け、勝率となっていて、太字の勝率がプレーオフに進出したことを表しています。